お役立ち情報飲食店によるネット通販の作り方・運用ポイント
2021年04月16日
前回のコラムでは、コロナ禍で増加した「ネット通販」のメリットや始める際の留意点等についてご紹介しました。
今回は、ネット通販における3つの作り方とそれぞれの特徴、運用ポイントについてご紹介します!
ネット通販における代表的な3つの作り方と特徴
①ショッピングモール型(楽天・Amazonなど)
ショッピングモール型とは、例えば楽天やAmazonのようにたくさんのネットショップが集まっているサイトに、1つのテナントとして出店する方法です。
ショッピングモール型は、1つのサイト内に多くのショップが入っているため、多くのユーザーが利用していること、また個人サイトと比較するとお客様にとって安心感があることから、高い集客力を期待できることがメリットです。
また、独自ドメインを取得したり、サイトのデザインを一から作り上げる必要がないため、初心者でも簡単に始められるという点も、メリットと言えます。
一方で、多くのショップが出店しているため、価格競争に巻き込まれる可能性があり、また出店料や手数料がかかる場合も多く、一定の固定費が掛かることがデメリットと言えます。
また顧客情報を収集できないため、どのような客層が商品を購入しているのかを分析することができず、マーケティングを行えない点も大きなデメリットでしょう。
②ASP型(BASE・STORES・Make Shopなど)
ASP型とは、ネット通販に必要なシステムをレンタルして、独立したネット通販を開設する方法です。
すでに作られたネットショップをレンタルして運営するため、低価格(もしくは無料)で導入できることが特徴です。
ASP型のメリットは、システム仕様の範囲内であれば自分の好きなようにデザイン・機能設定ができるため、ショッピングモール型と比較して自由度が高い点です。
しかし、後述のパッケージ型と比較すると、デザイン性やカスタマイズ性が低く、また各ASPカートによって機能の特徴や特化しているサービスが異なるため、自社のニーズに合った最適なASPカートを注意深く選ばなければ、思ったようなサイト構築ができなくなる点がデメリットと言えます。
③パッケージ型
パッケージ型とは、受注システムや顧客管理システムなど、ネット通販を運営するために必要なものが1つにまとめられたものを専用サーバーに置き、自由にカスタマイズしてネット通販を開設する方法です。
パッケージ型は自由度が高く、オリジナリティのあるサイト作りができることが1番のメリットですが、システムの構築費用が高額になるというデメリットがあります。また、ドメインやサーバーの取得などには高いITリテラシーが求められるため、初心者向けのネット通販手法とは言えません。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
ショッピングモール型 | ・集客力が高い ・初心者でも簡単に始められる |
・他店との競争が激しい ・出店料、手数料がかかる |
ASP型 | ・低価格で利用できる ・ある程度自由にカスタマイズできる |
・パッケージ型と比較してデザイン性、カスタマイズ性が低い |
パッケージ型 | ・オリジナリティのあるサイトを構築できる | ・システム構築費用が高い ・ITリテラシーが必要となる |
ネット通販の運用ポイント
ネット通販を始める際は、商品の値段や送料についても検討する必要があります。
特に、送料については、「商品を出来る限り安く購入したい」と考えるお客様が多いため、価格設定には注意が必要です。
なお、送料には、下記のパターンがあります。
- 全国一律の料金
- 一定額以上で送料無料
- 配送先別の送料設定
- 発送手段別の送料
- 送料は完全無料
この中では、特に「一定額以上で送料無料」というパターンが多いです。
また、この送料パターンを設定している飲食店は、「全国一律の料金×一定額以上で送料無料」のハイブリッドで運営されているケースが多いようです。
例)送料は全国一律で800円。但し5,000円以上の購入で送料無料 など
上記のような組み合わせにすることで、お客様の「ついで買い」を誘発し、1回あたりの注文金額を上げることができます。
商品価格や送料等については設定に悩む方も多いと思いますが、他社事例等も参考に検討頂ければ幸いです。