飲食店の売上向上ノウハウお客様をファンに変える!
飲食店のマーケティング思考ノウハウ
もし、次の2つの料理が同じ値段で提供されているとすれば、あなたならどちらの料理を選びますか?
①しずおか和牛の高級ステーキ定食
②松阪牛の高級ステーキ定食
おそらく、ほとんどの方が「②松阪牛の高級ステーキ定食」を選ばれると思います。
実は、しずおか和牛は、松阪牛や飛騨牛などのブランド和牛が品質を競う品評会で、2010年度~14年度、16年度に雌牛部門最優秀賞を受賞しています。
しかし、しずおか和牛が最優秀賞を受賞したにも関わらず、その品評会のあとに行われた競りで最高価格をつけたのは「松阪牛」でした。
つまり、「ものづくり」で勝利したはずのしずおか和牛は、「市場」では松阪牛に勝てなかったのです。
ここから学べることは、
「ものづくりで勝ったからといって、市場で勝てるわけではない」
ということです。
飲食店に置き換えると「美味しい料理があるからといって、繁盛店になれるとは限らない」ということです。
では、市場で勝つためには、どうすれば良いのでしょうか?
それこそが今回のテーマである「マーケティング」の役割です。
今回は、マーケティングの力でお客様を魅了し、お店のファンをつくるためのノウハウをご紹介していきます。
できるだけ専門用語を使わずに分かりやすくお伝えしますので、最後までお付き合いいただければ幸いです。
目次CONTENTS
01マーケティングとは
「マーケティング」について、最初に少しだけ解説しておきます。
マーケティングの神様といわれる経営学者ピーター・ドラッカー氏は、
「マーケティングの狙いはセリング(売る行為)を不要にすることだ」
といいました。
よく、マーケティングは「売り込むための技術」だと誤解されがちですが、「勝手に売れる仕組み」をつくることなのです。
お客様を理解し、お客様の求めているものに“ピタッ”と合う製品やサービスを提供できれば、こちらから売り込まなくても、ひとりでに売れるようになる。
それを実現するための戦略がマーケティングだ、ということです。
マーケティング=売り込むための技術
マーケティング=勝手に売れる仕組みづくり
「勝手に売れる仕組みづくり」、つまり、お客様から「選ばれる理由をつくる」。
それがマーケティングの役割です。
02中小企業こそマーケティングに取り組むべき理由
ほとんどの大企業ではマーケティングを重視し、あたりまえの取り組みとして行われています。
「誰に(どんなお客様に)」
「何を(どんな価値を)」
「どのように(提供するか)」
大企業はマーケティングの専門部署を立ち上げ、優秀な人員(マーケター)を揃えた上で、日々これらを突き詰めて考えています。
今となっては想像しにくいお話しですが、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)は開業から数年間、来場者数が伸びず、不振にあえいでいました。
その状況を一変させ、今日の大躍進を作ったのは、マーケティングであることは有名な話です。
経営資源豊富な大企業が本気で注力しているのですから、中小企業の担当者の勘や思いつきだけで作った商品やサービスが、同じ市場で戦って勝てるわけがありません。
成熟化が進む市場で中小企業が生き残っていくためには、市場を選び、お客様を選び、自社の強みを活かした戦い方を練ることが必要なのです。
そして、それを可能にするのがマーケティングです。
では、なぜ、重要なはずのマーケティングが、中小企業には浸透していないのでしょうか。
主な理由は3点考えられます。
①経営者の理解不足
マーケティングを理解し、その必要性を理解している中小企業の経営者はそう多くないと考えます。
世の中が激しく変化し、不透明感が高まり続ける時代だからこそ、停滞は即「衰退」という認識が必要です。
これまでとは頭を切り替えていく必要があります。
②人材不足
社内にマーケティングの専門知識を持った人材や、ノウハウを持った人材がいないため、取り組みたくても取り組めないという話もよくあげられる理由の1つです。
人材がいなければ、「経営者自ら取り組む」「専門人材を採用する」「外部に協力を仰ぐ」の3択です。
おすすめは「経営者自らが取り組む」です。
マーケティングは、会社の戦略をつくっていくことなので、時に大きな経営判断を必要とします。
そんな時、経営者自らがマーケティング戦略策定に取り組んでいることは、スピード感、コスト面で非常にメリットがあると言えます。
③目の前の利益にだけ目がいきがち
直近の数字に成果が表れる営業活動やコスト削減と異なり、マーケティングの成果は少し先の数字に表れるため、後回しにされがちです。
しかし、本来は後回しにして良いものではなく、優先順位が極めて高いものです。
大企業が市場やお客様を徹底的に分析し、新たな市場やお客様を獲得しようと日々戦略を練っている一方で、多くの中小企業は、これまで会社の成長を支えてきた技術や製品、サービスに固執し、現状の事業を守ることに集中しがちです。
世の中のニーズは変化します。
それは徐々に変化する場合もあれば、突然大きく変化することもあります。
ニーズ変化の兆しを捉え、それに合わせて手を打っていかなければ、気づいた時にはお客様がいなくなっていたという事態も起こりえます。
(一度成功を手にした企業ほど、これまでの成功体験に固執しやすい傾向があるので注意してください)
残念ながら、マーケティングに取り組んでいる中小企業はまだまだ多くないのが現状です。
「他がやっていないから、うちもやらない」
は負け組の発想であり、
「他がやっていないから、うちがやる」
という勝ち組の発想をしてください。
限られた経営資源を用いて売上や利益を最大化していくためには、他社が取り込めていないニーズを見出し、そこに経営資源を集中していくことが重要です。
そのためにも、これからはマーケティングの優先順位を高め、世の中の潜在ニーズに“ピタッ”と応える「選ばれる理由づくり」を進めていきましょう。
次の章からは、お客様に選ばれ、お客様をファンに変えていくための具体的な手法をお伝えしていきたいと思います。
03地域ナンバー1のポジションを手に入れる
お店の「差別化」はみなさんも常日頃から考えられていることかと思います。
他のお店にはない、自店だけの「魅力」を打ち出すことで、「お客様に選ばれる理由をつくる」という戦略です。
この自社だけの“魅力”がお客様の印象に残るほどの特長でなければ、差別化にはなりません。
大切なのは、
・「●●(自店名)」といえば、「○○」のお店
ではなく、
・「○○」といえば、「●●(自店名)」
とお客様に答えてもらえるほど、印象的な特長でないと意味がないということです。
つまり、
・「マクドナルド」といえば、「ハンバーガー」のお店
ではなく、
・「ハンバーガー」といえば、「マクドナルド」
と、そのカテゴリーで最初に名前を挙げてもらえる、そんな存在にならないといけません。
「味と接客にはそこそこ自信があるのに、リピーターが少ない」と嘆くお店は、お客様の印象に残るポジティブな特長をつくれていないと考えられます。
味と接客が「そこそこ」なお店は世の中にいくらでもあるため、お客様の記憶に残らないお店は再来店の動機が生まれないまま、忘れ去られ、そして淘汰されてしまいます。
・「○○」といえば、「●●(自店名)」
と言ってもらえるようなお店。
つまり、お客様に最初に思い出してもらえるお店づくりが出来ているかどうかが、競争に勝ち残る上での鍵となります。
皆様のお店はいかがでしょうか?
ところで、この「○○」に当てはまる言葉は、
「日本料理」「中華」「焼き鳥」「イタリアン」「フレンチ」
といった料理のジャンルでなくてかまいません。
自店が地域でナンバー1になれ、お店の特長として積極的に打ち出すことがプラスに働くものであれば結構です。
(地域ナンバー1の実が伴っていると、お客様から認めてもらえることが大前提)
必ず「地域ナンバー1」にこだわってください。
ナンバー2ではダメです。
残念ながら、2番目では名前があがりません。
名前があがらないお店は選ばれません。
例:店員のお節介度 が 地域ナンバー1
⇒頼んでもいないのに、次から次へとサービスしてくれる、良い意味でのお節介。
例:地産地消度 が 地域ナンバー1
⇒米も野菜も肉も魚も水も全て地元のものしか使わないお店
どちらも積極的にアピールしやすく、印象付けやすいポジティブな特長です。
これが、お客様に「選ばれる理由」になります。
逆に駄目な例は、
「低価格」ナンバー1
です。
「価格」で引き付けたお客様は、「価格」で離れていきます。
お客様が本当に求めているものは「価格」ではありません。「価値」です。
価格競争は、誰一人として幸せにしてくれません。
地域ナンバー1カテゴリーを見つけるためのポイント
地域でナンバー1になるために、押さえておきたいポイントをお伝えしておきます。
- 競合がひしめくカテゴリーに勝負を挑まない
- 競合が「やっていること」ではなく、「やっていないこと」を探す
- カテゴリーをどんどん掘り下げる※掘れば掘るほど、絞れば絞るほど特長として際立ちます
- 反転させる例:男性向け⇔女性向け
- ポジショニングマップを活用する
ポジショニングマップとは、競合店との差別化を図り、自店が優位に立つことができるポジションを導き出す際に使用される手法です。
競合店の立ち位置をマップに落とし、競合店が対応できていない空白地帯に自店を置くことで、自店の優位性を築きます。
ポジショニングマップを用いる際は、以下のポイントを押さえると良いでしょう。
・まず、自店を右上、競合店を左下に配置する
・次に、縦と横の2つの軸の定義を考える
上に行くほど、右に行くほど、「ポジティブ」になるカテゴリーの定義づけを考える。
カテゴリーの定義づけで重要なのは、左下(つまり対極)に設定した競合店を無力化でき、且つ自店が地域でナンバー1ポジションになれる定義づけを見つけることです。
例えば、前述のカテゴリーをポジショニングマップに落とすと以下のようになります。
なかなか特長のあるお店づくりが出来そうです。
ところで、どんな定義づけをするにせよ、「料理の質」と「接客の良さ」は大前提ですので、出来ていないというお店は、きっちりと磨いてください。
この2つが不充分なお店は、特長があったとしても長く続きません。
04新規より既存のお客様を重視する
「ロイヤルティ・マーケティング」①
お店のファンを増やすには、新規のお客様を大切にする以上に、既存のお客様を大切にすることに注力することも有効です。
これは「ロイヤルティ・マーケティング」に基づいた考え方です。
ロイヤルティ・マーケティングとは
1.ご新規様の獲得より、既存のお客様を維持することに注力する
新規のお客様を獲得する以上に、既存のお客様を維持することに力を注ぎます。
既存のお客様の満足度を高めることによってリピーターの離反を防ぎ、長期的な関係を目指します。
2.お店への貢献度に応じて、お客様を分類する
すべてのお客様は平等ではないという考え方に則り、お店の売り上げや利益に多く貢献してくれるお客様と
そうではないお客様を明確に区別します。
3.お店への貢献度が高いお客様を特別扱いし、優遇する
お店への貢献度が高いお客様、いわゆる「優良顧客」を優遇し、より多くのサービスや特典を与えます。
その一方で、新規のお客様や貢献度の低いお客様へのサービスや特典を少なくします。
「売上の8割は、2割の優良顧客によってもたらされている」といった話はよくご存じかと思いますが、新規獲得に予算を割くより既存のお客様を維持し、優良顧客へと育成する方がはるかに投資効率が良いということです。
新規を獲得するためには、広告やお試し割引、営業活動など、多くの時間とコストを要しますが、コストに見合うだけの成果をあげるのは簡単なことではありません。
しかし、優良顧客を育成することが出来れば、長きに渡って企業に利益で貢献してくれます。
しかも、優良顧客は自身がお店に満足しているため、口コミでお客様を連れてきてくれる可能性が高く、優良顧客起点で新規のお客様を獲得できるようにもなるのです。
また、既存客の離反を防ぐ取り組みは、新規客を獲得していく上でも非常に重要です。
いくら新規のお客様を獲得できても、維持、定着化する仕組みがなければ、穴の開いたバケツの如く、お客様はどんどん離れていってしまいます。
この「ロイヤルティ・マーケティング」に基づいて、優良顧客を優遇している事例を2つ紹介しておきましょう。
事例1. いきなりステーキ 肉マイレージカード
http://ikinaristeak.com/mileage/
食べたステーキの量(g)に応じて肉マイレージ(ポイント)が貯まっていく会員制度です。
食べれば食べるほど、会員の「ランク」が上がり、もらえる特典も強化されていきます。
貯まった肉マイレージをもとにしたユーザーランキングは、店頭やインターネット上で公開されています。
- 食べたステーキの量(g)に応じて、会員ランクがUP
(メンバーズ→ゴールド→プラチナ→ダイヤモンド)
- ランクが上がるごとに、もらえる特典もUP(優良顧客の優遇)
- 食べた量を他のお客様とg単位で競わせることで、ポイント制度にゲーム性を付与
- ユーザーランキングはお店やネット上で公開
- 70歳以上を対象に、優遇を増やしたシニアカードも用意
- プリペイド制度(チャージ機能)も用意
- ポイントやプリペイド制度はスマートフォンアプリと連動
お店への貢献度合いに応じてお客様に優遇特典を付与するだけでなく、お客様の「ランク区分」や「ユーザーランキング」といったゲーム性は、お客様の来店意欲を高め、来店客の固定客化に寄与しています。
また、最初から優遇の多いシニアカードの導入もお客様層の拡大を図り、固定客化することを意識した取り組みです。
他にも、スマートフォンアプリとプリペイド制度(チャージ機能)を連携させることで、アプリの削除リスクを減らし、固定客を逃がさない仕組み化を図っています。
事例2. 独立系人気居酒屋チェーン アプリポイント
来店毎にポイントが付与され、ポイントを貯めると階級がUPしていく会員制度です。
階級が上がるごとに特典が強化されていき、頂点の「会長」はドリンクが通常のグラスより一回り大きい「会長ジョッキ」で提供されます。
また、「会長」はBBQ等イベント等への無料招待やオリジナルグッズがもらえる抽選にもエントリーすることができます。
- 来店毎に来店ポイント、来店特典を付与
- ポイントが貯まると階級がUP
(アルバイト→アルバイトリーダー→正社員→若大将→大将→副社長→社長→会長)
- 階級が上がるごとに、もらえる特典もUP(優良顧客の優遇)
- 階級の頂点「会長」になると、一回り大きなジョッキでドリンク提供
- 友達紹介でポイント付与
- スマートフォンアプリをインストールするとインストール特典付与
- 学生アルバイトの卒業に伴う退職時に、全店合同で行う卒業式に「会長」を招待
- 「会長」はBBQ等のイベントに無料招待
こちらもお店への貢献度合いに応じてお客様を優遇するだけでなく、「ランク区分」のゲーム性を持たせることで、お客様の来店意欲を高め、来店客の固定客化を図るといった工夫を行っています。
また、アルバイトスタッフの卒業イベントに優良顧客を招待するといった、お客様とお店の「一体感」を高める工夫も行われています。
上記の事例から、優良顧客を優遇する具体的なイメージをお持ちいただけたかと思います。
いずれも、優良顧客を優遇するだけに留まらず、お客様の再来店意欲を刺激する(=毎日でも行きたくなる)仕組みも持たせているところが特長です。
既存のお客様の対応を新規のお客様と区別する方法は、上記のようなお客様に公開されている制度上の対応だけでなく、接客時のスタッフの動きを変えるといったインナーオペレーションもあります。
05新規より既存のお客様を重視する
「ロイヤルティ・マーケティング」②
既存のお客様と長期的に良好な関係を築いていくためには、お客様の心の中に「特別感」「一体感」「貢献意欲」といった3つの感情を育んでいく取り組みが有効に機能します。
この感情をうまく育成することで、お客様をお店の熱烈なファンに変えていきます。
1. 特別感
まずは、「自分は他の人と違い、お店にとって特別なお客様だ」という感情をお客様に持ってもらえるように努力します。
自分は特別扱いされていると感じると、お客様も嬉しくなり、またお店に足を運びたくなるものです。
具体的には、
・お客様の名前を覚え、名前で呼ぶ
・お客様の要望(わがまま)に応えた特別メニュー(裏メニュー)を提供する
・お店が企画した店外イベント(BBQ等)に常連のお客様を招待する
・お店のSNSにお客様を映した写真を投稿する 等
といった手法を用いることで、「特別感」を醸成することができます。
また、仲が良くなったお客様を閉店作業に巻き込み、その様子をSNSに投稿するといった裏技もあります。
この手法は、普通ではなかなか考えられない禁じ手のようですが、SNSへの投稿を前提にすることで「自分は他のお客様とは“別格”の存在」と特別感と同時に優越感を醸成することが出来、この後に紹介する「一体感」「貢献意欲」を育むことにもつながります。
効果は絶大で、SNSの投稿を見た他のお客様にも面白い具合に好意的に伝播していきます。
2. 一体感
次に「お店は自分の居場所であり、オーナー、店長、スタッフ、そして他の常連客は、深くつながった仲間である」と
お客様の心に「仲間意識」の感情を育てていきます。
そのためには、
・他の常連客と意図的にマッチングし、常連コミュニティの形成を促す
・お店が企画した店外イベント(BBQ等)に、常連のお客様を招待する
・コアスタッフが退職する際、送別イベントを開催し、常連のお客様を招待する
・これからのお店づくりや新メニュー作りについて常連のお客様に意見を伺い、良い意見は取り入れる 等
といった手法が効果的です。
特に「お店づくりに一緒に参加している」とお客様に思ってもらえれば、お客様とお店の絆はぐっと深まります。
3. 貢献意欲
最後に「お店のここまでの発展を支えてきた」「お店の発展に少しでも寄与したい」といった“親心”、“お店のために何かしてあげたい”と思う気持ちを育んでいきます。
アイドルがブレイクした際に「自分は無名の頃から応援してきた。他のファンとは違う」と思う、ファンの“あの”気持ちを育むと考えてもらえれば分かりやすいでしょうか。
「お店を応援したい」という意欲がお客様に芽生えると、新しいお客様を次々とお店に連れてきてくれたり、あちこちでお店をPRしてくれるようになります。
具体的には、
・お客様にあえてお店の困りごと、苦労話といった弱みを見せる
・お店の周年イベントに常連のお客様だけを招待し、感謝の気持ちを表現したもてなしを行う 等
といった方法があります。
お客様にあえてお店の「弱み」を見せるというのは、「母性本能」(男性であっても)を刺激する上で有効です。
人は、完璧な人より、弱い人を応援したくなるものです。
さて、ここまで、お客様をお店のファンにするために、3つの感情をお客様の心の中に育む手法を紹介してきました。
これらは、あくまで手法の一部にすぎませんので、ぜひ自店に合う手法を開発してみてください。
(こんな方法も有効ですというのがあれば、ぜひ問い合わせフォームなどからコメントください!)
他にも、お客様との関係性を育む上で有効な手法がありますので、追加でご紹介しておきましょう。
お客様との関係性を育む具体的手法例
●スモール・サプライズを提供する
大きなサプライズでなく、ちょっとしたサプライズでかまいません。
「思いがけずこんなことしてもらって嬉しい!」と思ってもらえるような、日常の“小さな幸せ”を来店の度に提供できれば、必ずお店のファンになってくれます。
●「単純接触効果」を利用する
人は接触を重ねるうちに、接触相手に対する好意度や印象が高まっていくという性質を持っています。
そこで、その性質を利用することで、お客様との距離間を意図的に縮めることが可能です。
例えば、カウンターに座られた一人のお客様と話をする場合、30分間連続で話すより、1分間話しては一旦その場を離れ、また戻っては1分間話す、といった接触を繰り返す方が、お客様のお店に対する親近感が高まりやすいのです。
ポイントは、接触時間ではなく、接触回数にあるということです。
この手法は、オンラインの世界でも用いることが出来、例えば、お店による毎日のSNS投稿を通じ、SNS内でつながっているお客様と単純接触を繰り返すことでも効果を発揮します。
余談ですが、この単純接触効果は広告業界でも取り入れられています。
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
冒頭でもお伝えした通り、マーケティングとは、お客様から「選ばれる理由をつくる」ことです。
マーケティングに本格的に取り組んでいる中小企業はまだまだ少ないのが現実です。
その一方で、マーケティングを取り入れたことにより、一気にお客様の支持を獲得し、大躍進を遂げた中小企業もたくさん存在します。(そのあたりのお話しは、また別の機会にお話しできればと思います)
「他がやっていないから、うちがやる」
本記事を通して、そんな飲食店が増え、少しでも飲食業界活性化のお役に立つことが出来れば、とても嬉しく思います。
読んで理解はしたつもりだけど、自分達だけで出来るか自信がない・・といった飲食業、飲食店運営企業様がいらっしゃいましたら、是非、お気軽にご相談ください。
また、お客様から「選ばれる理由をつくる」方法は、様々な手法があります。
ご興味のある飲食業、飲食店運営企業様がいらっしゃいましたら、お気軽にお問い合わせいただければと思います。