飲食店の採用ノウハウ他社と差別化できる「採用説明会」ノウハウ
- 採用説明会から選考に進む求職者が少なく、選考の母集団形成に課題がある
- 採用説明会で業界・自社の魅力や強みが伝わっていないと感じている
- 毎年同じような内容の採用説明会を行っているため、内容を抜本的にリニューアルしたい
採用説明会で、一方的に自社の伝えたい情報だけを話していませんか?
企業にとって採用説明会は、選考母集団の形成において最も重要な施策と言えます。
本サイトでは、求職者に支持される採用説明会の企画手順とポイントを紹介します!
目次CONTENTS
01採用説明会の企画において最も重要なポイントとは?
そもそも、求職者は何のためにわざわざ足を運んで企業の採用説明会に参加するのでしょうか?
それは、当たり前ですが「その企業がどのような事業を行っており、またどのような社員が働いているのか?」「その仕事は自分にとってやりがいを感じることができるか?」などを知ることで、自身の就職先候補にするか否かを判断するためです。
つまり、企業が採用説明会で伝えるべきは「求職者(求める人材)が採用説明会で知りたいこと」です。
意外にも多くの企業が「自社が伝えたい情報」のみを伝えており、動機形成を図るための採用説明会で、選考への応募動機を下げてしまう内容になっています。
そのため、採用説明会の見直しをする際は、まず「自社の採用説明会で求職者にとって知りたいことを伝えられているか?」を確認することが最も重要です。
また、昨今は採用サイトやナビサイト等で多くの企業情報が収集できることを踏まえると、「求職者が採用説明会に参加するメリット」を見出すことも重要です。
具体的には、先輩社員との座談会、社長が登壇し、今後の戦略やビジョンを語る時間を設けるなどです。採用説明会で採用サイトやナビサイト等で掲載している情報のみを伝えてしまうと、求職者の選考への応募動機を下げてしまう可能性がありますので注意が必要でしょう。
02採用説明会の企画手順
採用説明会は、以下の3つのステップで策定します。
2-1. 求職者が企業について知りたいことを知る
上記で述べた通り、採用説明会を企画する際は、まず「求職者(求める人材像)が知りたい情報」を把握することからスタートします。
全体的な傾向のみではありますが、求職者が知りたい情報を知る手段として、学生動向の調査データが挙げられます。
また、学生動向や企業動向などを調査する企業はいくつかありますが、代表例として以下に大手ナビサイト会社である株式会社リクルートキャリア様と株式会社マイナビ様の学生動向調査レポートが
まとめられたサイトURLを記載しますので、よろしければご参照ください。
(学生動向は毎年変わるため、定期的にチェックする必要があります)
(1)株式会社リクルートキャリア様 就職みらい研究所
URL:https://data.recruitcareer.co.jp/category/white_paper_article/
(2)株式会社マイナビ様
URL:https://saponet.mynavi.jp/release/
2-2. 求職者が知りたい情報をもとに自社の魅力・強みとして伝えられるエピソードを検討する
求職者が企業について知りたいことを把握した後は、それをもとに採用説明会で伝えるべき自社の魅力・強みについて検討します。
また、より効果的な採用説明会にするためには、求職者が知りたいことに加えて、求める人材が知りたい情報についても仮説ベースで設定し、それをもとに自社の魅力・強みについて検討することが重要です。
例えば、求める人材像が「失敗を恐れず、何事も積極的にチャレンジできる人」である場合、自社の戦略・ビジョン、社員が実践した多くのチャレンジについて語ることで、求める人材像に対してより効果的な動機形成が可能です。
以上のように、全体的な傾向と求める人材像の2つ視点をもとに採用説明会で伝えるべき自社の魅力・強みについて検討することで、求職者に支持される採用説明会が企画できます。
2-3. 自社の魅力・強みに関するエピソードをどのように伝えるかを検討する
求職者や求める人材像に対して採用説明会で伝えるべき自社の魅力・強みが選定できたら、それをどのように伝えるかも検討すべきでしょう。
当然ながら、全ての自社の魅力・強みを口頭にて伝えることは難しく、伝える内容によっては動画形式や現場見学会等を活用した方がより自社の魅力・強みが伝わるためです。
口頭で伝わりづらい内容として、特に「社風・社員の人柄」などは最たる例として挙げられます。
例えば、「自社の社風や社員の人柄」を伝えるためのプログラムとして、「社員との座談会」が挙げられます。
昨今、就職活動中に多くの社員と交流し、その企業の社風や社員の人柄を把握したいと考える求職者が増えています。
「その企業の選考を受けるか否か」の重要な判断材料である採用説明会の場で、座談会を通じて社員の人柄や社風などを伝えることができれば、より良い動機形成の手段となります。
また、求職者と年齢が近い若手社員を座談会メンバーとすることで、求職者が入社後のイメージを持ちやすく、また質問もしやすいため、企業理解を深める場としても活用することができます。
03飲食企業が手掛ける求職者に支持される採用説明会事例とは?
この章では、実際に飲食企業が手掛ける(または手掛けていた)求職者に支持される採用説明会の事例を2社ご紹介します。
- 採用説明会×「リアル脱出ゲーム」(A社)
A社では、採用説明会にゲーム性を持たせることで、求職者(学生)の説明会参加喚起を促しています。
飲食企業に限らず多くの企業が問題を抱える「母集団形成不足」の解決策の1つとして、採用説明会でリアル脱出ゲームを行うことで、業界や企業に興味・関心がなかった求職者も
興味本位で気軽に参加でき、母集団の形成を実現しています。また、単にゲーム性があるだけなく、A社のビジョンや魅力などが体感できる内容をプログラムに含めることで、「選考母集団を形成する」採用説明会としても機能しています。
- “食べ・飲み”を通じて、料理のこだわりや自社の強みを体感できる採用説明会(B社)
B社では、実際に運営している店舗で採用説明会を実施し、自社の商品をその場で食べながら採用説明会を行うことで、大きな話題を呼んでいます。
B社の説明会では、こだわりの手作り料理を通じて自社の強みをアピールできるように、様々なプログラムが用意されています。
例えば「究極に丁寧に注がれるビール」と「市販のビール」との飲み比べや、手作り料理戦略の裏側を紹介する「何でも紹介コーナー」など、求職者を楽しませながら、業界・企業の魅力を発信しています。以上のように、B社は自社の独自戦略を実際に食べ・飲み比べをしながら体感させることで、飲食企業に対して興味がある求職者はもちろん、希望業界が選定できていない求職者など多くの学生を採用説明会に集客することに成功しています。
上記2社に共通していることとして、「採用説明会にゲーム性を設け、求職者を楽しませる採用説明会になっている」ことが挙げられます。
先述した通り、売り手市場による採用説明会の母集団不足が課題である企業は、「業界や企業に興味・関心はないが、面白そうなプログラムだから行ってみたい!」と思わせる工夫も必要です。
まとめ
- 採用説明会の企画を行う際は、「採用説明会で求職者が知りたいことは何か」をもとに検討する
- また、その上で「採用説明会で伝えるべき自社の魅力・強みは何か」、そして「自社の魅力・強みをどのように伝えるか」を検討する
- 採用説明会には若手社員との座談会をはじめ、求職者にとって参加メリットのあるプログラムとなるようにする
- 採用説明会の母集団不足が課題である企業は、「業界や企業に興味・関心はないが、面白そうなプログラムだから行ってみたい!」と思わせる工夫も必要