飲食店の採用ノウハウ学生が集まる!
飲食業オリジナル「インターンシップ」ノウハウ
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新卒採用を行っているものの、応募が少なく困っている
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インターンシップの企画・設計手順が分からない
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インターンシップを実施しているが、採用成果に繋がっていない
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インターンシップで自社の魅力や強みが伝わっていないと感じており、見直しを図りたい
インターンシップは、大手企業だけでなく、中堅中小企業でもインターンシップを実施する企業が増えており、学生もインターンシップを通じて業界・企業研究を行うようになっています。
本サイトでは、インターンシップの重要性とインターンシップを通じて独自の魅力や強みを伝えるための企画・設計手順を紹介します!
目次CONTENTS
01飲食企業が行う新卒採用活動において重要なポイント
飲食企業が新卒採用を成功させるためのポイント、それは「業界・自社の魅力が伝わるインターンシップを実施すること」です。
近年の新卒採用活動においては「インターンシップが採用の成否を分ける」と言われるようになりました。それは、飲食業界も例外ではありません。
なぜ近年の採用活動においてインターンシップが重要となっているのか?
それは、学生がインターンシップへの参加を通じて、自身が就職する業界や企業を選定しているためです。
例えば、20卒では約9割の学生がインターンシップに参加しています。
また、インターンシップに参加した約半数の学生が、インターンシップへの参加を契機に、業界、企業への就職志望度が高まっています(インターンシップに参加した学生の約7割が参加先の業界・企業への就職を志望している。またその傾向は年々強まっている)。
以上のことから、母集団形成に悩みを抱えることが多い飲食業界であっても、インターンシップで業界、自社の魅力を学生に訴求できれば新卒採用を成功させることが十分に可能と考えられます。
その他にも、インターンシップの実施には以下のようなメリットがあります。
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学生と早期に接点を設けることで、学生の囲い込みができる
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インターンシップ参加者が選考に進むことで、応募不足を防ぐことができる
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インターンシップで業界、自社の魅力、強みに共感した学生を採用することで採用のミスマッチを防止できる(定着率の向上が期待できる)
02学生が集まるインターンシップの企画・設計方法
先述した通り、インターンシップは新卒採用活動において最も重要な施策です。
しかし、インターンシップを最大限に活用できている企業は少ないように感じます。
その主な要因として、以下の4つが挙げられます。
①学生にとって参加メリットがない
・インターンシップを通じて業界や自社のアピールをすることも重要だが、まずは学生にとって参加メリットのある内容にすることが重要
・そのためには、毎年変化する企業動向・学生動向を把握し、インターンシップを毎年ブラッシュアップしていく必要がある
②インターンシップに参加させたい対象(ターゲット)が不明確
・インターンシップを採用成果に繋げたい場合、ターゲットを絞った上で、そのターゲットが「参加したい」と思えるインターンシップを設計することが重要
③学生に伝えたい業界、自社の魅力が不明確である
・「何のためにやるのか」「学生に何を訴求し、それをどのように伝えるのか」を定めずにインターンシップを実施しても「何が良くて何が悪かったか」が見出せず、採用PDCAが回らない(インターンシップの改善ができない)
④インターンシップ参加後に学生をフォローしていない
・インターンシップで集めた学生を説明会や選考へ進ませるためにはインターンシップ後のフォローが必須と考えられる。
・しかし、殆どの中小企業がインターンシップを“1つのイベント”として捉え、採用と切り離して運用しているため、説明会や選考までに学生が離脱している
03学生のインターンシップ参加率を向上させる方法
インターンシップを採用成果に繋げたい場合、まずは学生にとって参加メリットのある内容を用意することが重要ですが、そもそも学生は何を求めてインターンシップに参加しているのでしょうか。
学生によって志向や価値観が異なるため一概には言えませんが、答えの1つとして、「インターンシップアワードの評価項目」が挙げられます。
※インターンシップアワードとは、学生の社会的・職業的自立に貢献したインターンシッププログラムを表彰する、日本最大級のアワード
この評価項目は、実際に学生がインターンシップを評価する際に使用した項目であり、多くの学生が何を求めてインターンシップに参加しているのかを表現しています。
インターンシップアワードの評価項目 今回のアワードで学生が評価したポイントは主にこの5つ |
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1 | フィードバックが手厚く行われるか |
2 | 仕事体験機会が充実しているか |
3 | オリジナリティがあるか |
4 | 社員との交流が充実しているか |
5 | 事前告知内容との差異が無いか |
ここで、注目すべきは「オリジナリティがあるか」という項目です。
多くの企業がインターンシップを実施するようになった昨今、学生にとっては“参加しなければ学べない・経験できないインターンシップ”を実施している企業は魅力的であり、他社と明確な差別化を図ることができます。
明確なビジョンを掲げ、そのビジョンをもとに複数店舗を運営する飲食企業は商品・メニュー開発や店舗開発・店舗改善策の検討など、インターンシップとして実施できる内容の幅が広く、他の業界と比較して業界や自社の独自性を発揮することが容易な業界と言えます。
以上のように、飲食企業におけるインターンシップでは、この「オリジナリティがあるか」ということを意識して設計することが重要です。
04自社の魅力が伝わるオリジナルインターンシップの企画・設計方法
業界、自社の魅力が伝わるオリジナルインターンシップを設計するための手順は以下の通りです。
STEP1:方針策定
~「誰に対して」「何の目的で」「どのようなタイプの」インターンシップを開催するか?~
インターンシップを設計するに当たり、まずはターゲットとインターンシップの実施目的を検討します。
それは、ターゲットや実施目的によって実施すべきインターンシップの内容を変える必要があるためです。
例えば、自社の認知度向上を目的にインターンシップを実施したい場合は、広く浅く学生を集める方が目的に適うため、業界研究や自己分析を主とするような間口の広いインターンシップが適切です。
インターンシップのタイプ | 設計上の留意点・ポイント |
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間口の広い インターンシップ (自己分析・業界研究型) |
・アウトプットやフィードバックを付け加えることで他社と差別化させる (フィードバックシートやアウトプットを学生に持ち帰ってもらうと記憶に残りやすい) |
変わり種の インターンシップ (ゲーム型) |
・他社では実施していないような、楽しく学べるコンテンツを用意する(ビジネスゲーム等) ・可能な限り、自社の強み(仕事・風土・理念等)を体感できる内容を含ませる |
職業体験の インターンシップ (職場見学・同行型) |
・仕事のやりがいが理解でき、学生が働くイメージが持ちやすいような内容にする ・見学・同行終了後は、仕事のやりがい等のアウトプットを出してもらい、自社の理解を深める |
間口の狭い インターンシップ (課題解決型) |
・敢えて難題にチャレンジさせることで、達成感や満足度を高める ・必ずプレゼンの機会を用意し、忌憚のないコメントをすることで自社に対する関心を高める ・全員合格にする予定でも、インターンシップ参加前には選考を受けてもらうことでインターンシップ参加へのモチベーションを喚起する |
※どのタイプのインターンシップを実施するとしても、原則として職業体験の機会は必須
STEP2:概要設計
~ターゲットや実施目的に適う、エッジの効いた「業界・自社の魅力」を明確化する~
次に、インターンシップを実施する上で最も重要な「何を、どのように伝えるか」について検討します。
伝えるべき魅力とその伝え方を検討する際のポイントは、「自社と学生の間にある自社イメージのギャップをもとに検討すること」です。
多くの企業がインターンシップを通じて自社の強みや魅力をアピールしますが、そもそも事業構造や仕事内容を知らない学生に対して具体的な強みや魅力をアピールしても、イメージが持ちづらく、思ったような成果を得ることはできません。
そこで、学生が持つ業界や自社へのイメージや理解レベルを仮定し、それを踏まえて伝えるべき業界・自社の魅力を検討することで、業界・自社のイメージ向上や興味喚起などを期待でき、エッジの効いたインターンシップが設計できます。
STEP3:詳細設計
~インターンシップの資料作成と参加後のフォロー施策の立案~
次に、学生にとって分かりやすく伝えるためのコンテンツ、資料作りに取り掛かります。
ここで重要なのは、コンテンツ作りのテクニックではなく、インターンシップ参加後のフォローです。
先述した通り、せっかくインターンシップに参加した学生を取り逃がさないように、いつ、どのように参加者をフォローするかを検討します。
例えば、夏期インターンシップで集めた学生を秋口に店舗見学会・懇親会へ招待する、または就職相談会を開催するなどです。インターンシップ参加者に限定クーポンなどを発行し、顧客として店舗へ来てもらうのも良いでしょう。
いずれにしろ、参加後のフォローを通じて定期的に学生との接点を設けることで、冬期インターンシップや、説明会への参加を対面で促すことが可能となり、採用成果に繋げやすくなります。
STEP4:実施・フォロー
~求める人材像に沿った新卒採用版の評価基準を作成~
インターンシップを採用成果に繋げるために、インターンシップ当日に採用担当者がすべきことは、参加者が求める人材に近いか否かを評価し、良い人材をピックアップすることです。
ほとんどの企業で「求める人材像」が設定されていますが、表現が曖昧であることが多く、実際には採用担当者の経験から採否を判断することが多いように感じます。これでは、採用担当者の主観で貴重な人材の採否が決まってしまい、採用のミスマッチの原因となってしまいます。
より的確に求める人材か否かを判断するためには、下図のように求める人材を具体化した評価基準を作成することがポイントです。
まとめ
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飲食企業が新卒採用を成功させるためのポイントは、「業界・自社の魅力が伝わるインターンシップ」を実施する
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インターンシップを実施しても、「学生にとって参加メリットがない」「ターゲットが明確になっていない」「学生に伝えたい業界、自社の魅力が不明確である」「インターンシップ参加後に学生をフォローしていない」場合は、採用成果に繋がる可能性は低い
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独自の強み・魅力が伝わるインターンシップを企画・設計するためには、ターゲットの選定や実施目的を設定し、自社と学生の間にある自社イメージのギャップをもとにインターンシップで伝えるべき自社の強み・魅力を検討する
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インターンシップ参加後も学生と定期的に接点を設けることで、採用成果に繋げやすくなる。
そのためには、インターンシップ中に参加者が求める人材に近いか否かを評価し、良い人材をピックアップすることが重要となる。